30日カリキュラム / Week 2・経済と商品
Day 11:債券とは(お金を貸す)
今日のひとこと
昨日の株式が「会社のオーナーになる」なら、今日の債券(さいけん)は「お金を貸す側になる」ことです。立場がまるで逆。この“逆の性格”が、あとで効いてきます(組み合わせの話・Day 19)。
今日のねらい
債券が「お金を貸して、利息を受け取るしくみ」だと理解すること。
債券=「借用書」
国や会社は、大きなお金が必要なとき、「債券」を発行してお金を借ります。あなたが債券を買うと、その国や会社にお金を貸したことになり、見返りに、
- 定期的な利息を受け取り、
- 満期になったら、貸したお金(額面)が返ってくる(発行体が約束を守れれば)、
というのが基本の形です。あらかじめ受け取り方が決まっているぶん、株式より値動きが穏やかなことが多いのが特徴です。
| 株式(Day 10) | 債券(今日) | |
|---|---|---|
| 立場 | 会社のオーナー | お金の貸し手 |
| リターン | 値上がり益・配当(変動大) | 利息・満期償還(比較的安定) |
| 値動き | 大きい | 小さめ |
| 会社が倒れたら | 価値が大きく減りやすい | 返ってこない可能性(貸し倒れ) |
「信用」と「利息」はセット
ここはDay 4(リスクとリターン)の応用です。
貸す相手の信用が低いほど、利息は高くなる。
返ってこないかもしれない不安(リスク)が大きい相手は、その分高い利息(リターン)を払わないと、お金を借りられません。高い利息は「危ういかも」のサインでもあるのです。だから「やたら利回りの高い債券」は、安全どころか、逆に危険なことが多いのです。
公式ソースで確かめる
- 日証協「投資の時間」 … 債券のしくみ → https://www.jsda.or.jp/jikan/
- 東証マネ部! … 債券をやさしく → https://money-bu-jpx.com/
詐欺レーダー
債券は「安全な響き」があるぶん、詐欺に利用されやすい商品です。
「年利8%の社債」「経済成長中の◯◯国の国債、利回り保証」「特別な私募債、あなただけに」
思い出してください。高い利回りは、高いリスクの裏返しです(Day 4)。「安全な債券なのに高利回り」は、その時点で矛盾していて、嘘の可能性が高い。さらに、
- 発行体(貸す相手)が実在し、信用できるか
- 扱う業者が登録業者か(金融庁リスト)
これらを確認できないものは、紙きれを売られているのと同じです。
「安全」と「高利回り」を同じ口で言う債券は、たいてい債券ですらありません。
参考:金融庁 登録業者の確認 → https://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyo.html
今日の一歩(1つだけ)
一言で説明してみてください。「なぜ、信用が低い相手の債券ほど、利息が高いの?」。
(答えの芯:返ってこないリスクが高いぶん、高い見返りがないと誰も貸さないから) これが言えたら、Day 4の知識が、応用できる形で身についた証拠です。
つまずきやすいポイント
- 「債券=絶対安全」ではありません。発行体が破綻すれば、返ってきません(信用リスク)。“比較的”穏やか、というだけです。
- 個人が1本ずつ債券を選ぶのは、少しハードルが高めです。これも株と同じく、まとめて持つ方法(投資信託・ETF)があります。次の2日で扱います。
明日は、初心者の強い味方「投資信託」。株や債券を“詰め合わせ”にした、いいとこ取りの道具です。