30日カリキュラム / Week 1・土台
Day 4:リスクとリターンの本当の意味
今日のひとこと
「リスク」と聞くと、危険、こわい、損、というイメージが浮かびますよね。でも投資の世界での「リスク」は、少し意味が違います。ここを正しく知ると、詐欺の9割が使う決まり文句が、すぐ見抜けるようになります。
今日のねらい
リスクとリターンが必ずセットであることを理解し、「ローリスク・ハイリターン」が存在しない理由を、自分の言葉で言えるようになること。
リスク=「危険」ではなく「ブレ幅」
投資でいうリスクとは、結果がどれくらいブレるか(上下の振れ幅)のことです。損だけでなく、得の方向のブレも含みます。
- ブレが小さい:あまり増えないが、あまり減らない(例:預金)
- ブレが大きい:大きく増えることも、大きく減ることもある(例:株式)
そして金融の世界には、物理法則に近い関係があります。
大きなリターンを狙うほど、大きなリスク(ブレ)を引き受けることになる。逆に、リスクを抑えれば、期待できるリターンも小さくなる。
これは「だいたいそう」という話ではなく、市場の仕組み上そうなります。もし「リスクが小さいのにリターンが大きい」商品が本当にあれば、世界中のプロが殺到して、その“おいしさ”は一瞬で消えます。だから、長く続く「ローリスク・ハイリターン」は存在しません。
リターンの源泉を思い出す
Day 3の問い「お金はどこから湧いてくるの?」を、ここでも使います。高いリターンには、必ずそれを生む高いリスク(不確実さ)が裏にあります。
- 高い利回りの債券 → その会社や国が返せなくなるかもしれない不安が大きい
- 大きく伸びそうな株 → 期待が外れて大きく下がる可能性も大きい
うまみと危うさは、コインの裏表です。どちらか片方だけ、ということはありません。
公式ソースで確かめる
- 日証協「投資の時間」リスクとリターン … 基本の関係をやさしく → https://www.jsda.or.jp/jikan/
- 金融庁 NISAを知る … 長期・分散でリスクをならす考え方 → https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/know/index.html
詐欺レーダー
今日の知識は、詐欺対策の本丸です。覚えるのは、この一文だけで十分です。
「元本保証」と「高利回り」が同時に書いてあったら、ほぼ間違いなく詐欺です。
なぜ言い切れるのか。「元本保証(リスクほぼゼロ)」なのに「高利回り(ハイリターン)」というのは、さっきの物理法則に真っ向から反するからです。ローリスク・ハイリターンは存在しない。だから、それを謳う時点で嘘なのです。
ありがちな言い回しです。
- 「元本保証で月利3%」
- 「絶対に減りません、でも年利15%」
- 「国が認めた、リスクなしの特別な運用」
どれも同じ嘘の言い換えです。「保証」と「高利回り」がセットで出てきたら、それ以上聞かずに、その場を離れてください。
参考:金融庁「詐欺的な投資勧誘等にご注意ください」 → https://www.fsa.go.jp/ordinary/chuui/attention.html
今日の一歩(1つだけ)
声に出して、一度言ってみてください。「元本保証で高利回りは、絶対にあり得ない」。
たったこれだけで、将来の大きな損をひとつ、確実に防げます。大げさではありません。
つまずきやすいポイント
- 「リスクを取れば必ず儲かる」ではありません。リスクはブレなので、取った結果が下に出ることもあります。リスクはリターンの可能性に対する対価であって、約束ではありません。
- 「だから投資はこわい」で終わらないでください。リスクは、長い時間と分散で、ならすことができます。その方法はWeek 3で扱います。
明日は、時間を味方にする話。複利の力です。投資で一番頼れる相棒に、会いに行きましょう。